飛行機恐怖症/パニック障害歴20年の主婦がコロナ禍に帰国してみた

不安・パニック障害
お悩み人
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海外在住で帰国したいけれど、コロナの規制で日本入国面倒くさそうだし隔離は嫌だし…そもそも飛行機も苦手!

ema
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飛行機に乗るだけでも大変なのに、コロナや世界情勢など心配事だらけですよね!

2020年の新型コロナウイルス発生から、早2年がたちました。2021年11月にはオミクロン変異種が猛威をふるい、厳しい水際対策が開始された日本。

そんな中、飛行機恐怖症でパニック歴20年の筆者(北米在住)は、コロナ禍に2度帰国しました。コロナ禍の帰国は、通常以上にハードルが高いですよね。

今回は、飛行機嫌いなあなたが飛行機に乗るための一歩を踏み出せるよう私の帰国体験記と不安への対処法を紹介します。

航空券を買うときのポイント

子どもたちの春休み(2022年3月中旬~)に帰国したいと思い、家族分の航空券を半年前くらいに購入しました。飛行機が苦手な私としては、航空券予約時さえもドキドキしてしまいます。

ここからは、航空券予約に役立つアドバイスを綴ります。

通路側の席を予約する

私の場合は家族での移動なのでどこに座ってもそんなに変わらないのですが、お一人で飛行機に乗る場合は通路側の席をオススメします。その理由は主に2つ。

  1. パニック持ちさんは圧迫感や閉塞感が苦手なので、通路という空間が目に入るだけで不安が軽減する
  2. トイレに行くときに、通路側の人を横切らなくて済む

通路側を選ぶことで視界を確保し、まわりの人に気を遣う回数も減らせるため、飛行機への不安が少し和らぎますね。

できれば広い席を確保する

もちろん誰でもそうできるならしたいわ!と思いますよね(笑) 大丈夫です、エコノミーでも広い席があるんです!エコノミーだと一番前の席がオススメ。

最前列は、足元のスペースが他席よりもだいぶ広くなっています。パニック障害で閉所恐怖症の私としては、エコノミーの狭さがどうしても心理的圧迫を招いてしまうのです。足を伸ばせるというだけで、圧迫感を軽減できます。

※エコノミーの最前席は航空会社により、赤ちゃん連れ専用や指定不可能な場合がありますのでご確認ください。

今回は幸い、なぜかプレミアムエコノミーがエコノミーとほとんど変わらない価格だったので、プレミアムエコノミーを購入できました!広い席だと安心感が違いますね。同じようなことを言っている人がTwitterにもいました。

飛行機や閉所が苦手なパニック持ちさんには、少し広めのお席を予約できると、よし行ってやるか!という気持ちに(少し)なれるかと思います。そんな小さな安心の積み重ねが大事なのです!

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航空券購入後に襲った不安…

航空券を購入したのはいいものの、そのあと世界ではいろいろなことが起こりました。

日本帰国目前に、ニュースによって一喜一憂を繰り返し、日本行きのことを考えるたびに心は疲弊。しかし、希望を捨てず、なんとか祈りながら帰国日を迎えました。

時系列で振り返ってみます。

2021年11月~ オミクロン変異種の出現により日本が鎖国状態に!

2021年11月、コロナの変異種、オミクロンが世界を騒がせました。

一時期、日本人さえ日本入国不可になったほどです。その政策は炎上し、すぐに撤廃されましたが、ニュースに映る岸田総理の険しい顔がトラウマになりそうでした(笑)

オミクロン鎖国時代~ 帰国者の扱いがパニック持ちには辛かった

オミクロン鎖国時代とは、2021年11月~2022年2月までを指します。
日本は外国人の入国を禁止。留学生・国際結婚・国際恋愛中の人にとっては大変苦しい試練の時でしたね。コロナが始まってから、離ればなれで過ごさなければいけなかったカップルも多かったでしょう。
そんな鎖国中でも、海外在住組は、家族に会わなくてはいけない状況になることもあります。コロナ禍であっても家族に不幸があったり、親が入院したり、介護が必要になったりすることも当然あるのです。各種書類の更新時期も待ってはくれません。

ホテル隔離はパニック持ちには恐ろしい状況!

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2022年11月に始まった日本のコロナ鎖国期に、どうしても入国したい人には、次のような苦行を強いられました。
渡航者には事前有料PCR検査を課した上で、空港でもコロナの検査を実施。
「オミクロン指定国」から来た人であれば、検査結果に関わらず、陰性の人でもホテル隔離する。そのころ、欧米のほとんどの国がオミクロン指定国となっていました。
当時のTwitterを見てみると…

→度々の検査でパスしているのにホテル隔離6日間…納得いかないし、辛いですよね。

→特に年末年始は帰国者で混雑したようで、成田空港に到着した人が周辺ホテルに入れず、仙台や福岡に飛ばされるという異常事態が多発していました。空港での待ち時間も長く、8時間や9時間かかったと言う人も。

パニック持ちにとっては、どこのホテルなのかわからないままバスに乗せられる怖さって尋常じゃありません。「高速道路」「バス」「不明確な行先」苦手だらけ、不安だらけです。

→強制隔離の初期はバス窓にも目隠ししてあって、途中で行先が判明しないようにしてあったとか。なぜそんなことを?連行ですよね…。

ホテルに着いてからの隔離期間も想像しただけで恐怖です。「一切部屋の外に出られない」という状況は、閉所恐怖症にとっては息の詰まる数日間となるでしょう。ホテルの部屋が狭いか広いかは運次第で、隔離ホテルガチャと呼ばれていました。

→また、「濃厚接触者」という言葉もさらなる恐怖を呼びました。ホテル隔離中に、「同じ飛行機にいた人の中にオミクロンにかかった人がいた」という情報が入ると(つまり濃厚接触者になると)隔離期間が延びるという恐ろしさ!中には、隔離完了して実家に着いてから、濃厚接触者連絡が来てホテルまで連れ戻されたという人も!!!

【ヤフートラベル】

しかも、うちは子どもが複数いるので、一部屋では収まらず、一家離ればなれになるかもしれない、という恐れもありました。

またホテル隔離の最後に、不思議で不条理な決まりがありました。

指定日数の隔離を終えた日の朝、簡易テストでコロナの検査して陰性ならホテルから出られるのですが、すぐに自由になれるのではなく、一度空港までバスで戻されるんです!どこまでも無駄が多いと思いませんか?

午後4時くらいに解放される人が多く、場所によっては渋滞が予想され、それも非常に憂鬱なポイントでした。

隔離に伴うホテル代、お弁当代、バス代、検査費用などは税金でまかなわれます。国によっては自費のところも多いので、本当にありがたいことです。しかし無駄が多く、意味をあまりなさない強制隔離はやめてほしいというのが正直な感想です。

2022年3月~ 日本の水際対策、規制緩和のニュース!

sakuraオミクロンの出現で、かなり厳しくなった日本入国。

パニック障害や飛行機恐怖症でない方でも、「本当に飛べるのか?」「隔離されるのか?」「必要書類はちゃんと揃ったか?」など、いつにないさまざまな不安があったと思います。

そんな中、2022年3月に、日本の水際対策が緩和されるニュースが飛び込んできました!海外在住Twitter民がどれほど歓喜に沸いたか、ご紹介します。

私の周りにも、3月以降に航空券を予約した人がどんどん増えていきました。海外在住者にとって、日本帰国は最高の楽しみなのです♪

基本的に、2022年3月以降はワクチン3回接種している人はホテル隔離および自宅隔離不要になりました!まだ渡航前PCR検査(カナダでは有料かつ2万円前後)と空港での簡易検査が必要です。大人がワクチン3回していれば、子供たちはワクチンなしでも隔離不要でした。公共交通機関も利用でき、規制がずいぶん緩和されました。

ロシア、ウクライナに侵攻

しかし!!喜んだのもつかの間、そのあとまさかの戦争が勃発

日本の入国規制が緩和し一度は大喜びした海外組でしたが、2022年2月24日「ロシアがウクライナに侵攻」という世界を巻きこむショッキングなニュースに、一気に意気消沈したことを鮮明に思い出します。

幸い、アメリカやカナダの飛行機は日本に帰る際にロシアの空を飛ばないため、空路に支障はありませんでした。多大な影響を受けたのはヨーロッパ在住組のみなさんです。予定の飛行機が飛ばなくなったり、いつもと違う経路を通るためフライト時間が伸びたりと不便が生じています。

私たちのフライトに影響はなかったものの、気持ち的に、世界情勢の不安は重くのしかかっていきました。

ウクライナの人々が直面している恐怖を想像して悲しくなったり、ロシアと日本の関係を知って怖くなったり、ロシアが攻撃してきたらどうしようという不安が出てきたりして大変でした。

渡航前の不安にどう対処すればいいの?

いろいろなことが起こる中でも、どうにか不安を解消して楽しく渡航したいものですね。ここからは、パニック障害歴20年以上で飛行機恐怖症の私が、フライトに向けてどのように気持ちを整えるのかを紹介します。

コロナ禍での帰国・渡航は心配事が多い

コロナ禍での帰国は、通常のフライトよりも10倍くらい心配事が増えます。たとえば…

    • 渡航前PCR検査(フライトの72時間前)が必須。しかも高額。陽性になったら渡航できない
    • 渡航前PCR検査後に感染する心配
    • 飛行機(密室)での感染が心配
    • 日本の空港についてからの抗原検査で陽性になったら隔離される
    • MySOSやCOCOAなどをスマホに入れなくてはいけない。ちゃんとできているか不安
    • 自分の住む国が突然「隔離指定国」に変わったらどうしよう
    • 空港での拘束時間が長いため、交通機関に乗れるか心配
    • コロナ禍なので、空港行き・空港発電車の本数が前より少ない
    • もしコロナにかかったら高齢の親や祖父母にうつしてしまうんじゃないか
    • 喉が痛い、微熱、鼻水が出るなどのちょっとした症状にも敏感に

飛行機苦手勢にとってはただでさえ大変なのに、コロナ禍の渡航はいろいろと心労が重なりますね。

2022年3月中旬に帰国した私たち。成田空港に到着してから空港を出るまでに、3時間かかりました。MySOSに陰性証明書の画像やワクチン情報を入れたファストトラックを利用できたのですが、空港で何度も何度もパスポートと共に確認され、非効率さを実感。徐々に効率化されることを望みます。空港スタッフのみなさんは大変フレンドリーで、親切にいろいろと教えてくれました!

機内での不安対策を万全に!

bath飛行機に乗る!と決めたら、不安解消のためにできることはすべてやっていきましょう。何事もきっとなせばなる!!!(と信じたい)

機内での環境を自分流に整えよう

私は飛行機に乗るときの環境を整えることで、心の準備を始めます。たとえば…

  • 飛行機で快適に過ごせるように、飛行機で着る服はゆったり、天然素材(コットン・シルク・ウール等)。冷え対策も忘れずに。
  • 「ネックピロー」は必需品!さらに、足元に置く「足置き台」を用意すると◎
  • 飛行機で読む本(Kindle等を利用)、好きなストリーミングサービスの動画(Netflix等)をスマホにダウンロードしておく。
  • 不安になったときに触るものを用意。私の場合、フィジットスピナーが効果的。パニック持ちさんは停滞した状態が苦手なので、「動くもの」を見ると心が安定します。
  • 塗り絵は自律神経が整うと知り、持って行くことも

私の場合、ネックピローやフィジットスピナーがリラックスを助けてくれる定番アイテムです。自分に合う、リラックスアイテムを見つけておくとイイですね!

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飛行機に乗る前の不安な1週間にできること

だんだんフライトが近づいてくると、不安が増してくるかと思います。そんなときにできることをリストアップしてみました!
  • 運動が一番!日中に太陽を浴びながらお散歩したり、寝る前にYouTubeのダンス動画をTVに映しながら体を動かしたらよく眠れました。運動すると頭がスッキリするので不安なときにオススメです。
  • 頭マッサージも効果的。いろいろと考えすぎて頭が凝っているので、頭皮や耳をマッサージして緩めてあげると自律神経が整います
  • 不安があるときは夕飯を軽めにし、夜食やアルコールは禁止。コーヒーもダメ!興奮作用のあるアルコールやコーヒーをできるだけ避けましょう。胃腸と脳は連動していると言われますので、胃腸を整えてあげると不安も軽くなる気がします。
  • パッキングを万全に。忘れ物がないようにすれば不安が減ります。何かに熱中することは不安解消につながるので◎
  • ゆっくり湯舟に浸かって、日本で過ごす楽しい時間を具体的に思い描く
  • 時間があれば鍼灸、マッサージ、整体などに行って、体を整える
心に落ち着かせてくれる言葉や、聖書の言葉をノートに書くのも◎ 「私は安心して横になり、眠りにつきます。たとえひとりぼっちでも、ああ主よ、あなたはすべての危険から守ってくださるのです。詩編4:8JLB」
今回の旅の渡航前は、いつもよりメンタルが不安定で、体にも支障が出てしまいました。日本とロシアが位置的に近いので、そちら方面に飛んで行くことへの恐怖が特に強かったように思います。加えて、仕事を終わらせなきゃというプレッシャーやコロナにかかったらイヤだなという心配なども合わさり、自律神経が乱れまくりました。

そんな私でも、渡航直前までに上記のことを行って自律神経が整ったのでぜひ試してみてください!

渡航前の不安を明確にして撃退!

漠然と「飛行機に乗るのが不安」だと不安解消に向かうのが難しいですよね。自分が何を不安に思っているのか、一つひとつ書き出し明確にしてみましょう。

それについて、自分で解決・対処・改善できるのかどうか検討してみてください。

たとえば、「飛行機に何か不具合があったら不安」という思いに対しては、データで勝負します。「フライトレーダー」や「フライトトラッカー」などのサイト・アプリで、今どれくらいの飛行機が飛んでいるのか視覚的にチェック。こんなにもたくさん安全に飛んでいるんだ!と思うと安心できます。

不安の正体が明らかになり、不安への具体的な対処法が見つかれば、その不安を手放せるのです。一つひとつ不安を紐解いていくことで、安心して当日を迎えられるようになります。

できる限り事前に対策したら委ねよう

「パニック発作が心配で飛行機が怖い」「閉所恐怖症で飛行機が苦手」

そんなあなたが勇気をもって飛行機に乗れるよう、怖いながらも万全に準備をした私の体験談を紹介しました。中でも不安への対処法として、

  • 航空券を買うときに、広めの席や通路側を狙う
  • リラックスできるアイテムを飛行機に持ち込んで、自分の快適空間を実現する
  • 自分の中の不安を一つひとつ明らかにして対処法を考えるという、不安を安心に変える作業

の3点を挙げました。不安で頭がガチガチになっているときは、散歩をしたり、頭のマッサージをしたりして気分転換をしてみてくださいね!

最後に、自分の力でコントロールできないことは、事前に対処するすべがありません

たとえば

  • 飛行機、無事飛んでくれるのか?
  • 電車が遅れたらどうしよう?
  • 当日の天候が荒れたら嫌だな…
  • 隣の人がどういう人か?
  • 激しく揺れたらどうしよう?

などなど、考えたら考えただけ不安要素は生まれます。飛行機恐怖症は、想像力豊かな人に多いのだと思います。もう想像は封印!ネガティブな方向に考えない!と決めましょう。代わりに、祈ることで人は安心を得られます

たとえば私はいつもこんなふうに祈っています。

「神様、これから飛行機に乗りますが、どうぞ、パイロットの方々を強め、体調を整えてください。正しい判断ができますように。CAさんたちの体調もお守りください。天候を守り、スムーズに飛行できますように。あらゆる危険から私たちとすべての飛行機を守ってください」

当日にならないとわからない要素については自分の力で何もできないことを理解し、心配をするのではなく、祈り委ねることが一番です。そして、目的地に着いてからのワクワクをめいっぱい想像して、一瞬一瞬を楽しんでください!

不安を乗り越え、一歩を踏み出すあなたへ、この記録が少しでも助けになれば幸いです。

あなたのサイトのURL、そろそろスリムにしませんか?

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